泥酔リーマンのゲロを避けるため「げg 「うおおおおーーー!!!」 思わず初めて一万円以上出して買ったパーカーが入っていた紙袋を大男の口におしつけてしまった。そんな見ず知らずのリーマンの家で風呂に入ることになったんだが・・・

引用元:https://anago.2ch.sc/test/read.cgi/bizplus/1550200337/l50  
俺の買ったばかりのパーカーを返してくれ。
ゼミ飲みの帰り道だったんだけど。
終電ギリギリを狙ったにも関わらずJRが遅延ですよ。
私鉄乗り換えだから待ってくれなかったらどうしようと思って、
ホームまで走って最後の各駅停車に飛び乗ったんです。
さすがに金曜日の終電ともあって、
各駅停車なのに混雑してました。
酔ってるときは多少混んでるほうが
人と人に支えられて楽なもんです。
ところが、自分の前にいた人が、
ものすごい状態だったんです。
ギリギリだった自分は、
ドアが背中に付く位置に立っていました。
その前にくっつくように乗っていたのは、
明らかに泥酔している大男でした。
ときどきこちらによろけて、
俺を圧迫タヒさせようとしてくるんです。
おい。しっかり立ってろ。不幸なことに、
こっちのドアがあくのは数駅後。
対面状態でいるせいで、くさい。とにかく酒くさい。
こっちをむいて咳をするな。下向け。もしくは手で口をふさげ。
「げふっ!げふっ!げ…うぐっ!!」
うぐっのコールとともに大男を中心にサークルができた。
やっと手で口をおさえたが、すでに手遅れ感が漂っている。
吐くなよ。吐くなよ。あと二駅だからな。降りるまで吐くなよ。
俺、目の前にいるんだからな。このときほど、
各駅停車を恨んだ日はない。
就職面接に遅刻しそうになったとき以上の恨みだ。
あと一駅だ。我慢しろ。我慢するんだ。
ピュルっ
口をおさえている手の指の隙間から汁が出てきた。
俺はもうだめかもしれない。
向こうは180cm以上もあろうという大男。
そして対面しているこちらは158cmの小人だ。
シャワーは免れない。「げg
「うおおおおーーー!!!」
シャワーよりましだと、とっさの判断だったんだろうか。
俺は思わず持っていた紙袋を大男の口におしつけてしまった。
中には、俺が初めて一万円以上出して買ったパーカーが入っていた。
紙袋を持っている手にじわじわと人のあたたかさが伝わってくる。
俺のおしゃれデビューは嘔吐物まみれになってしまった。
ずびばぜん…」
一通り吐き終わったあと、男は言った。
すみませんじゃ済みませんよ。俺涙目。
降りなきゃいけない駅まで通り過ぎてて、さらに涙目。
倒れこむように床に座り込む男。
パーカー入りのゲロ袋を持ったまま途方に暮れる俺。
とりあえず次にとまる駅で降りて、タクシーで帰るしかない。
残念ながら次の駅であく扉は向こう側だ。
男の屍を越えてゆかねばならない。そのときは弁償うんぬんよりも、
非日常的な出来事に遭遇したことと、
ゲロを所持していることによる乗客の視線から早く逃れたかった。
男の横を通り過ぎようとしたときに、急に足をつかまれた。
「何駅でずが…いば…」
男だった。
ゲロのついた手で俺の足をつかみやがったなああああ
「SD駅ですけど!!」
あそこで何もしゃべらなければよかったんだ。
「…俺も…降りばず……」
座ったままでふらふらしながら手を伸ばしてくる男。
まさか起こしてくれというんじゃないだろうな。
『●●行き、最終電車発車します。お乗り遅れの(ry』
発車コールがなった。
やばい。さすがに見捨てたらかわいそうか。
俺はとっさに手を引っ張って引き上げた。
が、失敗した。タッパの違いがありすぎる。
俺は男の下敷きになったアッー!!
おい、起きろ。起きろって。
頼むから起きろ。
起きて。お願い。
なぜ買ったばかりのパーカーをゲロまみれにされた揚句、
乗り過ごした電車内で
ゲロまみれの男に敷かれないといけないんですか。
みんながクスクス笑いながらこっちを見てます。
どうしてこんな辱めを?
とりあえず俺はビンタをすることにした。
「しっかりしてください!!」
結構ビンタをするのは気持ちよかった。
欲に負けて往復してしまった。
ゲロ袋が横に倒れていたが、
ほとんど液体が床に漏れていなかった。
そうか!!パーカーがほとんど吸収してくれてたんだね☆
往復ビンタのおかげで、
男は少し意識を取り戻した。
なんとか男の下から抜け出して荷物を持ち直した。
幸い、次の駅も近いほうの扉が開いた。
「立って下さい、ほら、早く!!」
俺はすっかりビンタにはまってしまったようだ。
電車内に心地よい音が響く。駅に着いた。
とりあえず荷物をホームに放り投げ、
なんとか起きた男を引きずり出すようにして外にでた。
同じ駅で何人か乗客が降りたというのに、
誰も手を貸してくれなかった。
そうですか。ゲロがついてるからですか。
東京って本当に冷たい町ダナ。
男はまたホームに横たわった。もう知らん。
ゲロ袋を見て、もう一度落胆した。
洗濯すれば着られるだろう。
しかし、気分的に着たくない。
だからといって捨てるのも悔しい。
「ホーム閉めますよ」
落胆する俺に、駅員が声をかけてくる。
しってるわい。
最終的に、パーカーは倒れている男にプレゼントすることにした。
俺は男を尻目にホームを後にした。
「あの!こちらの方は!?」
駅員が俺の背中に声をかけてくる。
「さあ、知らない人です。」
ふりかえってそれだけ言うと、俺はまた歩き始めた。
「お客さん、ホーム閉めますよ!」
駅員が男に話しかけているのが後ろに聞こえる。
タクシー代ぐらい請求すればよかったと思いながら改札へ。
そこで俺は素晴らしい事実に気付いてしまった。
『俺、最近めっちゃ稼いでるから!!マジ気にしなくていいよwww』
数時間前の俺をコロしてやりたい。
ゼミ飲みでちょっと口リ入ってる女の子2人に、
「>1さんすごい優しい~!」
「>1さんみたいなお兄ちゃん欲しかった~><」
と言われて、思わず奢ってしまったのをすっかり忘れていた。
俺の財布には金が27円しか入っていなかった。
しかも十円玉ではなく五円玉が4枚だったのが更に泣けた。
スイカにも定期分しか入っていない。
タクシーなんて贅沢なことは言わないから、
せめてこの駅から出してくれないか。
駅員に相談しようか。
男にゲロかけられたんで乗り過ごしましたと。
買ったばかりのパーカーがゲロまみれですと。
口リっ子をお持ち帰りを目論んでましたと。
お持ち帰りを想定して終電ギリギリまで粘ったのに、
店を出たとたん彼氏のうちのお泊まりですvvと言われ、
挙句にパーカーゲロ(テロ)にあった現状を再確認して涙目のところ、
ホームからやってきた例の男が、ふらふらしながら改札に向かってきた。
「あのー、降りられないんですけど。」
改札までたどり着いた男にそう伝える。
聞こえないのか聞いてないのか聞く気がないのか、
男はこっちも向かずに自分のポケットをまさぐっている。
「乗り過ごしたせいで出られないんですよ、
お金持ってないんで!」
ちょっと荒げた声で男に詰め寄ると、ハッとした表情で、
「す、いまぜん、これ、使ってくだざい」
男は探り当てた定期を俺に差し出してきた。
「俺がこれ使っちゃったら、そっちが出られないじゃないですか。」
「んーーー………」
相変わらず酔ってて理解ができていない。
「これ返しますから、清算できるお金だけください。
千円でいいんで。」千円、千円、せんえん……」
男は再び自分のポケットをまさぐりだして、財布を取り出した。
「はい、はい、大切に、使ってぐださい。」
うるせー。余計なお世話だっ。
清算を済ませて外にでた。
年末だというのに散々な日だった。
「うー寒ッ!!」
ものすごい冷え込み。歩きたくねえ…。
まてよ、あの様子ならタクシー代ぐらい出してくれるかも。
俺は思った。あの歩き方なら遠くには行っていないはず。
探したらやっぱりいた。相変わらずふらふらだった。
「すいませーん、ずいぶん乗り過ごしちゃったんで、
タクシー乗りたいんスよね~」
「タクシー?いいよー。」
意外とあっさり。
五千円ぐらいふんだくろうと思ってたら、
「それじゃあ、タクシー捕まえてください。」
との指令。ギリギリの値段しか出さないつもりか。
タクシーはすぐにつかまえられた。
だいたい家までだと3000円ぐらいかかりそうだ。
ドアが開いて乗り込み、行き先を伝えようと
したら、なぜか男まで乗ってきた。どこまでですかー?」
「●●の、●●まで、で、はい。」
タクシーのおっちゃんに住所を伝える男。
おい、ちょっと待て。俺をどこへ連れて行く気だ。
あからさまに拒否してはおっちゃんに怪しまれると思い、
(ちょっと、どこ行くんすか!?)と小声でささやく。
「いいから、いいから。」
よくない。
「あと、これ、はい。」
なんと俺は男にゲロまみれのパーカーをプレゼントされた。
なにかお詫びをしてくれるのかもしれないと
思って付いてきた俺が甘かった。
帰ってきたゲロの匂いと20分あまり格闘し、
やっと目的地についた。
男はぐっすり眠っている。
「着きましたよ!!降りてください!!」
ビンタしたら目を覚まして、俺に財布を渡してきた。
「払っといてください、、」
そう言い残して先に降りて行った。
この野郎。イライラ。
が、イライラは財布を開いて瞬時に吹っ飛んで行った。
少なくとも、そこには俺の一ヶ月分のバイト代が入っているように見えた。
これは・・・
「すみません、このまま●●(俺の住所)まで行ってください!」
そして俺は男とおさらばした。と思ったが、
さすがにそんな勇気はなかった。
タクシーのおっちゃんに「おつりはいらないです」と一万円を払い、
降りた。
何も言わずにふらふらと進む男についていった。
なんだかきれいなマンションだった。
うおーー!!!部屋広い!!!部屋きれい!!!
俺の住んでる家と格差がありすぎる!!
なんだこれ家賃いくらすんだよ!!
「シャワー、使ってください、すみませんでした」
お持ち帰りする予定だった俺が、お持ち帰りされてしまった。
風呂場を見て俺はもっと驚いた。
トイレと風呂が一緒じゃない。シャワーが湯船と別だ。
湯船広い。洗い場広い。
見ず知らずの人の風呂に入るのは少し抵抗があったが、
長いこと湯船につかってない。
ここぞとばかりに入らせてもらうことにした。
湯船につかるのって、こんなにいいものだったのか・・・。
もうゲロとかどうでもいいよ。こんな幸せな気持ち久しぶりだよ。
積んであったバスタオルを勝手に使って浴室から出た、
そこで俺は大切なことに気が付いてしまった。
またゲロのついた服を着るのか?浴室から声をかけてみる。
「なんか着るものありませんかー?」
シーン。
バスタオルを腰に巻いて外に出ると、
男はソファーでぐったりしていた。
勝手に借りるぐらい文句はあるまい。
さすがに他人のパンツははきたくない。
パンツは我慢することにした。
オサレなクローゼットを開いてみると、
こざっぱりした服がならんでいた。
しかしジーパンとかそういうものしかない。
スウェットとかねーのか。
ひとつの棚をあけると、パジャマが何枚か。
パジャマってwwww
いまどきパジャマてwwwwww
最初の印象から部屋とかすげー汚いんだろうなと思っていたが、
部屋もこざっぱりしてるし、
クローゼットの中もきれいに畳まれてしまわれていた。
Tシャツ一枚と、ブルーのチェック柄のパジャマをかりた。
パジャマwwww久しぶりに着ると愉快wwwwww
でも少し優しい気持ちになる気がした。
「詩織さん!!」
突然そう呼ばれて俺は飛びあがった。
え、もしかしてみんなパジャマ着るのか…?
そうだったらバ力にしてるみたいですいませんでした。
恐る恐る振り返ると、男は急に俺に抱きついてきた。
「詩織さん、もう離さない!!」
「だ、だめ、ぼく詩織じゃないよ!男の子だよぉ!!」
恐る恐る振り返ると、
男はまだぐったりしていた。寝言らしい。
そういえばゲロついたままだけどいいかな…。
せめて脱がしてやろうかな…。サイズはめっさデカかったっす。
XLだったし。俺はS。ドS。
脱がしたりでもしたらフラグが立ちそうなので放置。
それにしてもこの部屋にはベッドがない・・・
な…あったーー!!
部屋まだあんのかよー!!!ベッドでけーーー!!!!
三回ぐらい寝返りうてそうじゃねーか!!!ちなみに俺は小さいが、
想像してる風貌とはかけ離れているはずだ。
よく似ているといわれる人は「井上康生」だから。負けチビ。
ベッドやわらかいなりぃ・・・ふかふかなりぃ・・・
生れてから敷布団にしか寝たことがない。
ベッドすげえ。ベッドマンセー。
俺はなんとしてもここで寝かせてもらうぞ!!いいな!!
床にでっかい電球みたいなのが置いてあって、
ベッドサイドには細長いライトみたいなのが置いてある。
部屋の明かりを消してその二つだけをつけると、
なんてロマンティック。
これがウワサの間接照明ですか。ロマンティック止まんない。
ベッドに寝っ転がりながら携帯をいじくる。
『今日はごちそうさまでしたぁ~またお食事行きましょう^^』
口リっ子からメールが来ていた。
もう二度と行ってやるか~!!
でもメール来たのがちょっと嬉しかったり。
あ。
充電ない。だいたいベッド近くに充電器があるはず。
機種合うといいなあ……っていうか充電器ない。
寝室のそれっぽいところ探したけど全然見つからない。
ひょっとしてリビングにあるのでは…。
リビングに引き返した。明かりつけたら可哀そうか?
ぼんやり月明かりに照らされている男の顔をみた。
よく見ると可愛い寝顔をしているじゃないか。
あれだ、あれに似ている。
日本ハムファイターズのマスコット、
B・Bだ。「どうした?」
びっくりして飛び上るのは本日二回目。
B・Bが、急に目をあけて低いトーンでそう囁いてきた。
「携帯の充電器ないかなあと思いまして…」
「俺のを使いな…」
眠たそうにポケットを探ると、
携帯を差し出してきた。携帯・・・?
いや、そうじゃなくて。
「充電器どこですか?」
「ん…?テレビの横にある…」
差し出してきた携帯は、幸いなことに俺と同じドコモ。
これなら充電も間違いなくできるはずだ。
携帯のライトで探してやっとこさバッテリーにありついた。
そういえばおなかすいてきた。「充電器かりました」
B・Bはまた目を閉じて寝息を立てていた。
こんなに酔っちゃって、まったく。
ネクタイだけは外してあげることにした。
ビクッ
外しかけたその手をがっしりつかまれた。
「……たい…」
「え?」「福岡に帰りたい…」
閉じたままのB・Bの目から一粒の涙が。
一粒どころかボロボロ流れてきた。
突然の展開に俺はどうしていいかわからなかった。
北海道じゃないのか?とは思った。
「ずっとひとり。ひとり……」
そう言いながら手を握る力は弱くなっていった。
なんだか可哀そうになってしまった。
そういえば、どうしてこんなに泥酔してたんだろうか。
財布の中身は豪華だったし、この部屋もそう。
家賃でいったら18万ぐらいはしそうだし、
そろってる家具もオサレなものが多い。
テレビも大きいし、ソファもベッドもデカい。
だけど、部屋がこざっぱりしすぎてる。
なんていうか、生活感がない。ひょっとしたら、
この人も友達がいないのかと思った。
俺も上京して、友達と呼べる人がいない。
学校帰りに一緒に遊ぶ奴はいるし、飲み会にも誘われる。
でも、なんか違うんだよな。なんか薄っぺらいんだよ。
暇だからふと「遊ぼうぜ」って誘える奴がいないっつーか。
大学卒業しても関係が続くやつって、一人でもいるんだろうか。
高校と違って、ずっと一緒にいるわけじゃないからな。
サークルにでも入ってけばよかったと後悔している。
しょせんゼミ友はゼミ友。優先するのはサークルの友達だ。
自由な大学生活でこんなに薄い人間関係を感じてる。
社会人になったら、もっと薄っぺらくなるんじゃないか。
来年に社会人になろうというのに、
そんな不安が生まれ始めた。
気がついたら朝になっていた。
土曜日だったが、バイトの習慣で7時に目が覚めてしまった。
起き上がろうと思ったらお尻に激痛が。
「つっ……!」
いつのまにか全裸だった。
なんてこともなく普通に起き上がりぼんやり。
そういえばお泊りしたことを忘れていた。
ベッドで寝ると疲れがよく取れる気がした。
そういえばB・Bはどうしただろう。
リビングに行ってみることにした。
ソファーをのぞきこまなくても、
部屋の静けさに溶けていく寝息を聞けば、
そこにB・Bがいることは確認できた。
起こすのも可哀そうだから、
リビングのオサレなテーブルに座り、携帯でゲームをしていた。
ガラスをあしらってありオサレなのは間違いないのだが、
テーブルがガラスだと冷気がくるようでより一層寒々しかった。
なんだか薄暗いし、寒いし、居心地いいとはいえないけど、
人の寝息を聞きながら起きるのを待ってるのって、悪くないなと思った。
ガバッ。
一時間半ぐらい経ったころだったか、
突然B・Bが起き上がり、玄関の方へと消えていった。
ばたんっ。
じょー。
どうやらトイレに起きたらしい。そういえば、
俺はどうしてあのとき帰らなかったんだろ。いま思うと不思議。
ばたんっ。
頭をかきながらB・Bがリビングに戻ってきた。
そして俺と目があった。
「………」
「………………」
「………!?…だれ?」
連れ込んでおいて「だれ?」はねーだろ。
意識のハッキリしてなさそうなB・Bに、
とりあえず昨日からの流れを一通り説明。
買ったばかりのパーカーがおしゃかになったことは、
特に力説をした。
「そっかぁ…ごめんなあ……シャワー浴びてきていいかな?」
謝る気あんのかよお前。
「うわあ、ひどいなこれ。スーツぐちゃぐちゃだな(笑)」
脱衣所からそんな声が聞こえる。そりゃそうだ。
それにしても、B・Bの性格が読めない。
泥酔してたときと、夜ソファーで寝てたときと、
いまでは雰囲気が結構違う。
とりあえず、シャワーから帰ってきてからだ。
山場までの流れは単調なんで特急で。
B・Bがシャワーからあがってくる。
コーヒーを入れてくれた。機械みたいなので。
でも俺コーヒー飲めない。
笑われる。紅茶を入れなおしてくれる。パックじゃなかった。
ポットがテラオシャレ。
パジャマのことを言われる。勝手に着ましたすみませんと言う。
ぶかぶかだねと笑われる。
そんな感じでぎこちない感じ。
一瞬、間ができた。そこでパーカーのことを謝られた。
「同じものを購入してお詫びしたいけど、ブランドはわかる?」
「えっ…とー……」
やばい。ブランド名がとっさにでてこない。
「玄関に置きっぱっすけど、ゲロまみれなんで・・・」
B・B苦笑。
「現金のほうがいいかな?」
なんか改まって言われると自分がいやらしいやつみたいで、
「あ、いや、いいっすいいっす」とか言ってしまう。
そんな俺。
結局、封筒にいくらかいれて渡された。
それから、核心に触れずにいろいろ話した。
(名前とか年齢とか学校名とか会社名とか)
名前も知らずに話しているのは、少し違和感があった。
でも、名前なんですかとも聞きづらくて。
B・Bはとりあえず高給取りっぽいのはわかった。
というか雰囲気が仕事できますって感じだった。
あの泥酔してた姿はなんだったんだろうか…。
「なんか、弟ができたみたいで嬉しいな。」
心底そう言っているようには見えなかった。
なんだか裏がありそうだ。
「君は………名前、なんていうんだっけ。」
とりあえず>1から井上康生に名前変えとく。
「井上康生です」
「康生はいつも家でどんなことしてるの?」
VIPだおwwwwww
すいません、自分自身VIP素人です。D-TEIです。すいません。
それよりいきなり下の名前かよって思った。ま、いいか。
「いつもっすか…?ネットしたり、テレビみたりっすね。」
「…そうかー。」
なんだ、この何かを言いだせないようは雰囲気は……?
「社会人って大変ですよね。」
俺は話題を変えることにした。
「大変だよ。やりがいはある仕事だけどね。」
あえて何の仕事かは聞かなかった。
「こんないい部屋に住んでみたいっすよ。」
ははは、と笑うB・B。
「部屋は狭いに限るよ。一人だと特にね。」
そんなもんだろうか。
「なあ、康生、ひとつお願いしてもいいか?」
ストレートパンチが飛んできそうです。
なあ、康生、ひとつお願いしてもいいか?」
「いいっすよ……?」
「一緒にWiiをやって欲しいんだけどな…」
?????? なに、この、斜め上をいくおねがい。
「い、いいっすけど……」
「ホント!?じゃあいま準備するから待ってて!!」
まるで子どものように目を輝かせてWiiを持ち出す男。
テレビにコードをつなぎながら、付いてけてない俺に、
「何からやろう、Wiiやるのはじめて?」
「はじめてっすね…」
「じゃあ、はじめてのWiiかな!!
あ、やっぱテニス!!ボーリング?んー、テニス!!」
なんだ、この展開。
「まずは康生のマスコットを作らないといけないんだ。作りたい?」
「お任せします…」
「よし、お兄ちゃんが作ってやるからな。」
いつから俺はB・Bの弟になったんだ。
Wiiに入っていた似顔絵作成ソフトみたいなので、
B・Bは俺の顔と画面を何度も行き来して俺を作っていた。
これかな?これかな?と目や眉毛をいじってる様子は、
見ていて俺もちょっとだけ吹き出しそうになった。
「ちょ、もうちょい、眉毛あげてください」
思わず注文を入れてしまった。
B・Bは嬉しそうに注文にこたえていた。
「こうせい」と名前の付けられたキャラクターが完成した。
広場には、B・Bが作ったんであろうキャラと並んで二人になった。
そのキャラの名前をみて、だいたい本名はわかったが見て見ぬふりをした。
Wiiスポーツというソフトが立ち上げられた。
テニスを選び、ゲーム数を選んで行く。
「さあ、康生がサーブだぞ。」
「どうやってトスするんすか?」
ボタンをおしてもあがらない。
「リモコンを振り上げて、振りおろすんだ。」
「んー…?あ、すげ。すげー!!!wwwww」
「だろ?」
「すげーwwなにこれwww」
「よし、本気で行くぞ!(笑)」
「ちょwww」
「おっ、おっ!」
「いwwwww」
「うっ、お!」
「おふwwwwww」
「うおし!!」
「アッー!!」
おい、Wii馬鹿にしてるやつ一度やってみろ。
俺のあのローテンションを最大限まで引っ張り上げてくれたぞ。
マジすごいぞ。Wiiすごいぞ。「うううクソー!!!」
「ま、慣れてないからしょうがないよね(笑)」
「いいから、もっかいっす!!」
俺は負けず嫌いなんだ。
動きなら俺のほうが素早いはずだ。
「ああ、取れなかったよ~うまいなー(笑)」
「ちょ、いまの嘘だ!手を抜かないでくださいよ!!」
俺はキレ気味に言った。
B・Bはびっくりした顔をしたあと、
嬉しそうにごめんね、と言った。
そのあとボクシングをやることになった。
リモコンにもう一つコントローラーを取り付けるんだけど、
俺とやるときにコントローラーのパッケージをバリバリあけていた。
そのときに、二人でWiiをやるの初めてなんだと悟った。
それでね、もうね、ボクシング。
もう、バ力だこれwww
まわりからみたらバ力にしか見えないwww
ほんとに両手振り回してパンチくりだすんだぜwww
ほんとに体を左右に振ってパンチよけるんだぜwww
B・Bうごき鈍すぎwwwwなんて爽快。
笑いすぎてパンチが鈍くなるww
笑いすぎて腹筋いたいwww
B・Bをノックアウトして爆笑してたら、
B・Bはやれやれ…という顔をしていた。
あれ、ちょっと笑いすぎたかな。
「すいません、ちょっと調子に乗りす…
「チョップ!!」
B・Bが俺の頭をニコニコしながら軽くチョップしてきた。
そのまま腕に付いてたリモコンが振り子で俺の鼻にガンッ!
「いってえ!!」
「あっ、あっ!!ごめんな!!」
怒ったり笑ったり慌てたり忙しい人だよ、まったく。
どっかに飛んでったと思えば、ぬれタオルを持ってくるB・B。
「そこまでじゃないっすよww」
「ごめんな~。」
「それより、もっかいやろう!!」
「ちょっと休憩、しんどい~」
「えー、まだ足りないっすよ!!」
「若い子には付いていけないさー(笑)」
「何歳っすか?」
「26だよ。」
「まだイケますよ!ほら立って!第二ラウンドっす!!」
俺はすっかりWiiのとりこになっていた。
本気でB・Bがダウンしてしまったので、
一人でボウリングをやってみた。
狙ったピンを次々倒していくミニゲームがあって、
それをひたすらやっていた。
「もう少し、まっすぐ投げるように意識してみ?」
「投げてますよー」
「人は無意識に曲げて投げてしまうんだよ、ほらね。」
ときどきB・Bがソファから立ち上がってレクチャーしてくれる。
誰がゲロからこんな展開になることを想像できただろうか。
さすがに俺もつかれて、ソファに深々ともたれた。
B・Bが冷たいジャスミン茶を持ってきてくれた。
いちいちコップがオサレだと思った。
「はあ~!」
どっすーんとB・Bがソファに座り込んで、
衝撃で俺が少し浮いたような気がした。
「初めて二人でやったな~。」
ニコニコしながら、そうつぶやいた。
「なんであんなに酔ってたんですか?」
「はは、みっともなかったかな~(笑)」
「超みっともなかったっすよ。」
「ん、そう…だよね。だよなあ~!!」
あああ~と大きく伸びをして、
背もたれに寄りかかって天井を見ている。
「いまの仕事向いてないのかな~…」
そうつぶやいてぼんやりしている。
Wiiから流れてくる音楽だけは楽しそう。
「康生、おいで。」
ブーッ!!1!!!!
突然横に座ってた俺を胸に収めてあごで頭をぐりぐり。
こ、これは、これはもしかして…?
「ああ、人ってあたたかいなあ………」
なんかペットになった気分だった。
まったく静的なものを感じなかった。これは確か。
「康生は毎日が楽しいかい?」
「楽しい……か、も?」
「それならきっと楽しいんだろう。」
そうなのかな。そこまで楽しんで生きてないけど。
「俺は楽しくないんだ。」
B・Bの寂しそうな声が背中に響いた。
「こんなこと人に言うもんじゃないな。」
はははっと変わらずB・Bは笑った。
「別に言ってもいいよ。赤の他人だし。」
「赤の他人かあ~…」
もっと寂しそうな声が背中に響いた。なんだろうな、
俺は秘密もってそうなB・Bから
聞き出したくてたまんなかったんだな。
赤の他人だと思えば、
誰でも言っちゃえーって気分になるだろ?
なるけどあれは冷たかったな。
「詩織さんは?」
突然思い出して突然聞いたら、
突然すぎてB・Bは驚いていた。
「なんで詩織を知ってるんだ!?」
「寝言で言ってた。」
「そうか(笑)俺の婚約者だよ。」
なんだか俺は胸がズキンってしたんだ!
すいません、腐女子サービスしました。
「婚約者の割には、詩織さんの痕跡がないね、部屋に。」
俺はちょっとばかし探偵みたいなことを口走った。
ハハハ、B・Bはまた笑った。
「一度も部屋に来たことがないんだよ。」
「婚約者が一度も部屋にこないって変じゃないか?」
「厳しいところを突いてくるね(笑)」
ズバリ言いすぎたかも。「康生、愛の営みは好きか?」
B・Bもずいぶん凄いことを聞いてくるものだ。
さすがに俺は危機感を感じてB・Bの胸から抜けだした。
「俺、男好きじゃないんで!!」
「違うよ、康生、ごめんごめん、いいからおいで。」
結局また胸におさまってしまった。
「詩織にヘタって言われたんだよ。」
これまた衝撃告白きました。
「俺、あんまり興味がないんだよなあ。肉体関係に。おかしいかな。」
「おかしくはないと思うけど…」
「付き合って一年も経ってないのにするなんてって言ったら、
笑われたしね。」
「それは笑われるわ。」
「そうかな~」「こうして人のぬくもりを感じられるだけで、
俺は幸せなんだけど…」
「でも、数こなせば上手くなるよ。」
はいーネット情報ーD-TEIのネット情報ー
「うまくなるべきかな~」
「ヘタって言われたなら上手くならなきゃ。」
「でも、最近は抱きしめようとするだけで拒否するんだよ。」
それは婚約者としてオワテルwwwwww
「それって金目当てだろ?」
ピタリ。
B・Bストップモーション。
ハハハハハハ!!!
すごい震動が背中から伝わる。
「はははは、そうなんだよ(笑)」
そうなんだよってお前wwww
「なんだか康生は俺の心が読めるみたいだなあ(笑)」
「誰でもその話きいたらわかるよ。」
「そんなもんかなあ~」
「B・Bはさ、誰かに心の内を話したりすることないの!?」
俺は再び胸から抜け出して、B・Bの目に訴えた。
初めてそのときに名前を呼んだ気がする。Wiiで見た名前で。
名前で呼ばれたことと、質問の内容の重さから、
瞬きを何度かした後、目をそらしてうなってしまった。
「う~ん…どうだろうなあ……」
「だからストレス溜まって、
あんな風に酒にあたるんじゃねーの?」
「うん、だけどな、康生…」
「そのほうがよっぽどみっともないぜ!」
「…そうだよなあ………」
「なんかB・B見てると息苦しいもん。」
思い出してみると明らかに言いすぎです\(^o^)/
「偶然の出会いってことで俺もうB・Bに会わないからさ、
 なんでも言ったらいいと思うよ。
今のままじゃジ殺でもしそうだし。」
「もう会わない…のか……?」
「酒の力を借りなくても、本音を言える強さを持たないと。」
俺はうじうじしてるのが嫌いなんだ。だからそう言ってしまった。
大人は酒を飲むことでしか本音を出せない人が多いけど、
それって誰かに依存してるのと同じことだと思うんだ。
本音を言うのって、大切なことだと思う。
素直なだけじゃこの世界は生きてけないけど。
弱音を吐かない人間なんてそんなにいないし、
不満を持たない人がいるのかどうかもわかんない。
ときには不満をぶつけないと人間腐っちまうよ。
なんだかまとまりなくてすいません。なんかこう改めてみると、
すげー俺でしゃばってますね。
社会人にとって学生が社会についてエラソーに
熱弁するものほどウザイものないっすよね。
「そうだな!!」
俺に負けない声でB・Bが叫んだ。
「そういえば俺、いままで愚痴なんて誰にも言ったことなかったよ。」
B・Bは立ち上がると、Wiiのディスクを抜きに行った。
「康生がそこまで言ってくれて嬉しいよ。
年下に説教されるようじゃ俺もまだまだだな。」
俺は泣きそうになってた。自戒の意味も含まれてたから。
自分にはいま、喧口華ができる相手がこの街にいるんだろうか。
怒れる相手が、ワガママが言える相手が、
目の前で泣ける人が・・・
「よし、康生!ひとまずマリオパーティーだ!!」
あ、はい。
「コントローラ一個しかないからこうせいそっちの左側持てよ・・・
 俺はこっちの方持つから・・・・さ?」
そういうとBBの太い腕が僕の
マリオパーティーも初めてやったが、これはおもろい。
ただミニゲームをこなすだけかと思っていたが、ボードゲームなんだな。
スポーツとはまた違うハマるものがあった。
ボードゲームをやりながら、なんかB・Bは白熱していた。
「●●め!!俺にミスを押しつけやがってぇー!!」
「キャバクラなんか行きたくねーんだよちくしょー!!」
とか、怒ってんのか笑ってんのかわかんない様子で、
しかも独り言なのか俺に語りかけてんのかわかんない。
でも、一言一言が心の底から生まれてくるような感じだった。
俺はちょっと嬉しかった。ビー ビー ビー ビー
「あれ?携帯なってない?」
一旦ポーズ。
そういえば、テレビの横で携帯を充電したままだった。
『康生さんシフト忘れてませんか?』
一瞬で現実に戻されてしまった。今日は遅番だったんだorz
帰らなくちゃ、って切り出すのがすごく嫌だった。
「シンデレラはおかえりのお時間ですね。」
B・Bは立ち上がり、笑顔で俺の頭をポンっとたたいた。
「ちょっとデカいけど、好きな服を着て行っていいよ。」
そう、俺はずっとパジャマのままだったんだ。
袖も裾もまくりあげてwww
「汚れた服は、どうしよっか…」
「しまむらの服だから捨てちゃっていいよww」
ファッションセンターしまむらはボンビーの救世主です。
なるべく安そうな服を選んで、コート着て…
名残惜しい。余韻をもう少しだけ味わいたい。
が、一刻も早くバイトに行かないと、また店長にイヤミを言われる。
「バスタオルとか、パジャマとか、勝手に使っちゃってごめんね。」
俺は今更ながら謝った。
「いいから、いいから、そんなの。全然。ハハハ。」
俺と目を合わせてくれなかった。
いいから、いいから。
俺がここに連れてこられたときの言葉だ。
あ、買って持ってたゲロまみれのパーカーはブランド品ですよ!
そのときに着ていた服がしまむらさんのです。総額6千円ぐらいです。
「もう会わないって約束しちゃったからなあ。」
リビングを出るときに、そのセリフがB・Bから。
どうして俺はあそこで言わなかったんだろう。
「…ま、まあ、アンタが会いたいっていうなら会ってもいいけどね!!」
ツンデレでもいいから言ったらよかった。
玄関で靴をはいているときに、すんげぇいやなにおいがした。
ここに来たとき、玄関に置いておいたパーカーの袋だった。
「これ…パーカー……?」
B・Bが指をさして顔をしかめる。
「そう、B・Bがゲロ袋にしたパーカー。」
改めて言ったらおかしくなってきちゃって、
二人で大笑いした。「じゃあ、バイトいってきます。」
「ああ、康生。頑張ってこいよ。俺も頑張るから。」
「うん、またね。」
「下まで送るよ。」
「いい、ここで、いい。」
「そうか…。」
しばらく間ができた。
「出て右曲がって大通りでたら、駅が見えるから。」
「うん。わかった。」
「じゃあ、気をつけて。」
「ありがとう。」
手を振って、エレベーターに向かった。
エレベーターの扉が閉まるまで、B・Bは手を振っていた。
エレベーターから降りたら、B・Bが息を切らせて目の前にいた。
「やっぱり俺たち、ちゃんと友達になろうぜ!!」
俺はそんな展開を期待していた。
もちろん、降りても誰もいなかった。
マンションを後にしても、追ってくる人はいなかった。
俺はちょっとだけ泣いた。東京って冷めてるなあと、
ずっと思っていた。
でも、人を遠ざけてるのは自分なんだって気づいた。
心をひらいて人と接すれば、きっと分かち合えるよ。
人って誰でも、あたたかいんだよね。
俺は大切なことを、2007年の終わりに知ることができた。
これで、いちおう終わりになります。
あれから2007年が終わり、2008年が始まり、12日が経ちました。
一度、家の前まで行ってみようかな、なんて思いましたが、
家から駅までの途中は涙をこらえてうつむき加減だったので、
そもそもB・Bの家の場所をしっかり覚えてなくて涙目でした。
ちなみにパーカー代としてもらった封筒には、
3万円が入っていました。
その封筒を受け取ったときには、
俺はすっごく冷めていたのを覚えています。
パーカーはそのままにしておいてって言われたから、
玄関に放置してきました。
スレを立てた最初は最後まで書く予定がなくて、
Wiiの山場止めにしようと思っていたので、
1の文章とか中途半端ですいませんでした。
結局最後まで書いちゃいました。暗くてすまんす。
ここまで付き合ってくれたみなさん、ありがとうございました。
みなさん!!アデュー!!!
最後に言わせてくれ、Wii買っちまったwwww もう口リっ子の罠にはひっかかんねえwwwwwww